映画撮影に最適のシネレンズ

フォーカシングによる画角変動の最小化

フォーカシングの際の画角変動が極めて少ないことも、「CINE SUPER E」シリーズ
の大きな特徴です。一般的なレンズではフォーカシングに合わせてあたかもズー
ミングしたかのような画角変動が起こります。これは、映画撮影では好ましくない
現象とされています。「CINE SUPER E」は、レンズ構成にインナーフォーカス方式、
フローティング方式を採用して、この「フォーカシングによる画角変動」を非常に少
なく抑えることに成功しました。

T-No.一定

映画での映像表現上、ズーミングにより発生するT-No.の変化は好ましくありませ
ん。そのため、映画製作用ズームレンズには、T-No.一定のレンズが求められま
す。「CINE SUPER E」のズームレンズは、4機種全てワイド端からテレ端までT-No.
が一定です。

デジタルHDシネマシステムを使った映画製作が世界の潮流になり始めた90年代末に、フジノンは映画製作専用レンズ
「Fujinon Cine Style Lens」を開発し市場に供給してきました。フジノンHDレンズ「CINE SUPER E」シリーズは、ユーザー
から寄せたれた様々なニーズを反映して開発された、最高品質の超高精密、高精度のレンズシリーズです。

16:9という横長フォーマットの映像を大型スクリーンに投影するHDシステムの映
画製作では、投影した画面全域の明るさが一定であることが必要です。そのため、
周辺光量比の高いレンズが求められます。周辺光量比を高くするには必然的に
レンズ口径が大きくなり、それに伴い収差補正の難易度が急激に増していきます。
「CINE SUPER E」シリーズは、絞り開放でも豊富な周辺光量比も持ちつつ、画面
全域で高解像度を維持したレンズです。明るさが一定ということは、画面の中心か
ら周辺までほぼ同じ被写界深度となるので、一定したボケ味を作り出し豊かな画
像表現を演出します。

豊富な周辺光量

映画製作者がレンズに求める「ソフトでキレのある映像」実現に答えるために、フ
ジノンは長年HDTVレンズやフィルム用レンズの開発で培った独自の光学設計技
術を駆使して「CINE SUPER E」シリーズを開発しました。レンズ素材にはCaF2(蛍
石)、特殊低分散ガラスおよび高屈折率ガラスを最適バランスで配置したフローティ
ング方式を採用し、レンズにはNew EBCコーティングを施してフレアー、ゴーストを
低減させることで画面全体にわたり高コントラストで高解像度、色にじみの極めて
少ないレンズが完成しました。「CINE SUPER E」シリーズの高解像度は、絞り開
放から最小まで、また撮影距離の違いによる影響もほとんど受けない、ソフトでキ
レのよい映像を実現しました。

ソフトでキレのよい映像

(mm)

(mm)

2/3" HD CCDカメラ専用

11枚の絞り羽根

「CINE SUPER E」シリーズでは、フォーカスリングの回転角を280度とするために、
フォーカスレンズ群の移動機構に、ENGレンズで使われるヘリコイド式ではなく、
リードカム式を採用しました。超精密加工技術を高度な組立技術により製造された
フォーカスレンズ群は、全機種トルク変動や引っかかりのない滑らかな動きを実現
しています。熟練したフォーカスマンの微妙な操作に完璧に答えることのできるレン
ズです。

HDカメラのイメージサイズは対角11mm、35mm、シネマ用カメラの27.26mmの約
1/2.5のサイズです。「CINE SUPER E」シリーズは、いずれも従来のレンズと同一
の画角になるように設計し、35mmシネマ用レンズに慣れ親しんだカメラマンでも、
違和感なく操作・撮影することが可能です。

レンズ交換の際にも、マットボックスやフォローフォーカスシステムの交換をなくす
るため、「CINE SUPER E」シリーズはレンズのサイズと外観を統一しました。固定
焦点レンズは、全機種とも外径を95mmとし、フォーカス、アイリスのギヤ径、ピッチ、
位置を統一しました。ズームレンズはHAe3×5、HAe5×6、HAe10×10の3機種の
外径を130mmで統一し、HAe12×9.5(160mm)も含めてずーむ、フォーカス、アイリ
スのギヤ径、ピッチ、位置を統一しました。アリフレックス社(ARRI-FLEX)、クロジー
ル社(CROSZIEL)のマットボックス、フォローフォーカスを始め、映画製作で標準的
なアクセサリーに対応しています。

サイズと外観を統一、汎用アクセサリーに対応

「CINE SUPER E」シリーズには、固定焦点、ズームレンズの全機種にバックフォー
カス調整機構が付いています。万一、HDカメラとのマッチングエラーが発生しても、
簡単に調整することが可能です。ズームレンズシリーズは、サーボシステムと組み
合わせることでバックフォーカスのズレを補正することも可能です。

映画製作では、シーン毎に映像表現に合わせた焦点距離のレンズを使用します。
交換する各レンズの色バランスが統一されていることが大変重要です。
「CINE SUPER E」シリーズは、異なる種類のレンズ素材を最適に配置し、それぞ
れに最適なNew EBCコーティングを施すことで、固定焦点レンズ、ズームインレン
ズ全ての分光透過率特性を一致させています。製作現場における色調整の手間
がなくなることで、製作時間の短縮と製作コストの低減に大きく貢献します。


バックフォーカス調整機構

フジノンは、「CINE SUPER E」シリーズの運用性を高めるための付属品の開発も
行っています。フォーカス、ズーム、アイリスのサーボ制御機構、レンズデータを
表示するディスプレイシステムなど、いずれも映画製作における製作時間の短縮
と製作コストの低減に大きく貢献するアクセサリー群です。ディスプレイシステム
は、パソコンにT-No.、被写体距離、焦点距離、被写界深度、画角などの情報をリ
アルタイムでビジュアルに表示しますでの、セッティングや撮影時においてカメラ
マンやフォーカスマンをサポートします。

システム展開

バックフォーカス調整機構の搭載

フォーカス操作角280度

HDカメラのイメージサイズは35mmシネマ用カメラの1/2.5のサイズです。一般的な
口径比のHDレンズでは被写界深度が深くなり、ボケ味を活かした映像表現が難しく
なります。「CINE SUPER E」はシリーズ全機種に大口径レンズを使用して極めて明
るいT1.5〜T1.8を実現しました。このため、被写界深度が浅くなり、従来の35mmシ
ネマ用レンズと同等の、立体感のある映像表現が可能です。

大口径レンズ

焦点距離

分光特性の統一

シネレンズ

CINE SUPER E シリーズの主な特長

CINE Super EのズームレンズはT-No.が一定です

(mm)

フジノンは世界最大手の放送カメラ用色分解光学系メーカーです。色分解光学系
の開発・設計を通じて得られる分光特性、各種フィルター特性などの知識と経験が、
2/3" HD CCDカメラ用レンズの設計開発に反映されています。「CINE SUPER E」
シリーズは、、2/3" HD CCDの規格と特性を考慮して専用に開発されたレンズで
す。35mmシネマ用レンズからの流用ではありません。

11枚絞り羽根

「CINE SUPER E」シリーズには、固定焦点レンズ、ズームレンズともに11枚の絞
り羽根を採用しています。アウトフォーカス部の描写性が向上するので、立体感を
求める映像表現には欠かせない機構です。また点光源を撮影する時に発生する
光芒の程度を低く抑えます。

見やすく正確な指標

「CINE SUPER E」シリーズには、フォーカス、ズーム、アイリスのそれぞれの指標
を、大きく見やすい字体で左右両側に正確に刻印、色付けしてあります。それぞれ
のレンズには、大きな字体でモデル名も刻印しましたので、取り扱いに間違いがあ
りません。全ての機種で、指標がフィートとメートル表記のモデルを揃えています。